結論
デートでは、相手の話を聞くだけでなく、自分の話もした方がよいです。
ただし、相手の話題を奪って、自分のエピソードを長く話す必要はありません。
相手が出した話に対して、
自分はどうなのか 自分ならどうするのか 自分はどちらを選ぶのか
を短く返します。
相手の話に対応する自分の立場を出すことで、会話が「質問する人と答える人」から、二人の考えや違いを出し合う会話へ変わります。
相手の話を聞くだけでは、自分が残らない
デートでは、相手の話をよく聞くことが大切だと言われます。
実際、相手の話を遮らず、興味を持って聞くことは必要です。
しかし、聞くことだけに集中すると、
相手が話す 自分が質問する 相手がさらに答える
という構図になりやすくなります。
この会話では、相手の情報は増えます。
一方で、相手から見ると、
この人はよく話を聞いてくれる
ということ以外、こちらがどのような人なのか分かりません。
感じのよい聞き役にはなれても、相手の記憶に残る人物にはなりにくくなります。
自己開示と自分語りは違う
自分の話をした方がよいと言われると、
- 過去の恋愛を話す
- 仕事の苦労を話す
- 家庭環境を話す
- 自分の弱みを話す
- 長いエピソードを披露する
と考える人もいます。
しかし、デートの会話で必要なのは、必ずしも深い自己開示ではありません。
まず必要なのは、相手の話に対応する自分の立場を返すことです。
たとえば、
相手:旅行では全部予定を決めたい 自分:俺は店を一つ決めたら、あとは現地で考える派やわ
これだけでも、相手は自分との違いを知れます。
秘密や過去を打ち明けなくても、自分が何を好み、どう判断する人なのかは伝わります。
相手の話に対応する自分の立場を返す
自分の話は、新しい話題として突然始めるのではなく、相手の話に対応させます。
旅行の話
相手:予定を全部決めたい 自分:俺は逆に、宿と店だけ決めたら満足する派やな
休日の話
相手:休みの日は家にいたい 自分:俺も予定なかったら出ないけど、夕方になると少し後悔する
店選びの話
相手:口コミをかなり調べる 自分:俺は写真だけ見て決めるから、たまに普通に外す
連絡の話
相手:返信は早い方 自分:俺は見たときに返さないと、そのまま忘れるタイプやわ
このように、相手が出した軸に自分も乗ります。
同じテーマの中で返しているため、話題を奪った印象にもなりにくくなります。
共感だけでは、自分の輪郭は出ない
相手の話に、
分かる 俺もそう それいいよね
と共感することは大切です。
ただし、共感だけでは、こちらの立場がほとんど見えないことがあります。
たとえば、
相手:インドアなんよ 自分:分かる。俺もインドア
だけでは、同じということしか分かりません。
そこで、
俺も家にいるのは好きだけど、一日何もせず終わると少し損した気分になる
と、自分なりの程度や例外を足します。
同じインドアでも、
- 一日中家にいて平気なのか
- 誘われたら出るのか
- 旅行は好きなのか
- 何もしない休日に満足できるのか
には違いがあります。
単に共通点を作るより、共通点の中にある少しの違いを出した方が、会話は広がりやすくなります。
違いが出ても問題ない
デートの会話では、相手に合わせた方が好かれると思い、自分の立場を消してしまう人もいます。
相手:旅行は全部決めたい 自分:俺もそう
相手:毎日連絡したい 自分:俺も毎日したい
相手:休日は外に出たい 自分:俺も出たい
と、何でも同意していると、安心感は出ても人物としての輪郭がなくなります。
また、後から本当の違いが出たときに、最初の印象とのズレも生まれます。
会話では、相性がよいことを証明する必要はありません。
俺は逆やな そこは少し違うかも 俺だったらこうする
と自然に返して構いません。
違いがある方が、相手もこちらへ質問しやすくなります。
なんでそっちがいいの? それで困らない? 旅行でも本当に決めないの?
と、今度は相手からこちらへの関心が生まれます。
自分の立場があると、掛け合いが生まれやすい
相手の情報だけを聞いていると、こちらはその情報を評価する立場になります。
相手:旅行は計画を立てる 自分:へえ、そうなんだ
ここで終わると、相手は説明する人、自分は聞く人です。
自分の立場を返すと、
相手:旅行は計画を立てる 自分:俺は逆にほぼ決めない 相手:それで困らんの? 自分:現地で一回は困るけど、まだ直してない
という往復が生まれます。
会話が対称になると、相手も質問や反応を返しやすくなります。
自分の話をする目的は、こちらの情報量を増やすことではありません。
相手だけが話す構図を崩し、二人とも反応できる状態にすることです。
長いエピソードより、短い立場を返す
相手が旅行の話をしたときに、
俺も昔、友達と沖縄へ行ったことがあって、そのとき空港で……
と長いエピソードを始めると、相手の話題を奪いやすくなります。
自分の話は、まず一文で十分です。
俺は予定決めない派やわ 一人ならずっと家にいられる 口コミより店の雰囲気で決める 返信は早いけど文章を考えるのは苦手
ここで相手が興味を持てば、
なんで? 具体的には? それで失敗したことない?
と質問が返ってきます。
そこで初めて、必要な分だけ話を広げます。
相手が興味を示していない段階で、完成されたエピソードを最後まで話す必要はありません。
自分の話をしたら、相手へ戻す
自分の話を短く返した後は、必ずしも質問で相手へ戻す必要はありません。
ただし、自分の話だけで会話を完結させないようにします。
たとえば、
相手:休みの日は家にいる 自分:俺も予定ない日は家にいるけど、夕方になると急に焦るんよな 相手:分かる。何もしてない感じするよね
この場合は、自然に相手が乗っています。
反応がなければ、
そういう罪悪感はない?
と相手へ戻せます。
流れとしては、
相手の話 ↓ 自分の立場を短く返す ↓ 相手の反応を見る ↓ 必要なら相手へ戻す
くらいで十分です。
自分の話は、相手の話と同じ深さで返す
相手が軽い話をしているのに、こちらだけ急に深い話をすると、会話の温度が合わなくなります。
たとえば、
相手:最近ピラティス始めた 自分:俺は過去に自分の体型に悩んでいて……
と返すと、相手の話より重くなります。
相手が日常の習慣を話しているなら、こちらも日常の習慣を返します。
俺は筋トレしてるけど、最近はもう惰性やな
くらいでよいです。
反対に、相手が自分の考えや過去を少し深く話したなら、こちらも同じくらいの深さで返せます。
自己開示では、内容そのものよりも、相手が出した深さと釣り合っていることが重要です。
相手より多く話さない
自分の話をすることを意識すると、今度は自分のターンが長くなることがあります。
相手が一つ話すたびに、
俺の場合は 俺も前に それで思い出したけど
と自分の話へ移ると、相手は話を聞いてもらえないと感じます。
自分の話は、相手の発言への返答として使います。
目安としては、
相手の話を受ける 自分の立場を一文か二文で返す 相手の反応を待つ
くらいです。
相手が興味を持てば、その後に詳しく話せばよいです。
二人の話へつなげる材料にもなる
相手の立場と自分の立場が出ると、その先で二人の話にもつなげられます。
相手:旅行は全部決めたい 自分:俺はほぼ決めない 返し:じゃあ一緒に旅行したら、全部そっち任せになりそうやな
相手の特徴だけでは、二人の組み合わせは作りにくいです。
こちらの立場も出ることで、
- 同じなのか
- 違うのか
- 役割が分かれそうか
- どこでズレそうか
を会話にできます。
自分の話をすることは、単に自分を知ってもらうためだけではありません。
相手単体の話を、二人の関係の話へ進めるための材料にもなります。
まとめ
デートでは、相手の話を聞くだけでなく、自分の話もした方がよいです。
ただし、長いエピソードや深い秘密を話す必要はありません。
相手の話に対応して、
- 自分はどちらなのか
- 自分ならどうするのか
- どの程度同じなのか
- どこが違うのか
を短く返します。
相手の話を聞くだけでは、相手の情報は増えても、こちらがどのような人なのかは伝わりません。
自分の立場を出すことで、会話が一方的な聞き取りから、二人の考えや違いを出し合うやり取りへ変わります。
自分の話をする目的は、自分を長く説明することではありません。
相手だけを話題にする会話から、二人とも存在する会話へ変えることです。